ヤクルト 村上宗隆 56号HR 王貞治さんを上回る【速報】

快挙です。NHKニュースよりの転載です

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ヤクルト 村上宗隆 56号HR 王貞治さんを上回る【速報】        2022年10月3日 20時50分

 

プロ野球、ヤクルトの村上宗隆選手が3日夜、神宮球場で行われているDeNAとの試合で56号ソロホームランを打ちました。これで巨人の王貞治さんが昭和39年にマークしたシーズン55本を58年ぶりに上回り日本選手最多となりました。
村上選手は先月13日に55号ホームランを打ち、日本選手では昭和39年の巨人の王貞治さんとシーズン最多で並んでいました。
しかし、そのあとは13試合、57打席にわたってホームランを打てておらず、村上選手は2日、甲子園球場で行われた阪神戦を欠場しました。
チームは3日夜、本拠地の神宮球場DeNAとレギュラーシーズン最終戦に臨み、村上選手は2試合ぶりに4番・サードで先発出場しました。
村上選手は1回の第1打席はセカンドゴロ、3回の第2打席でタイムリーヒットを打ちました。5回の第3打席はファーストゴロに倒れました。
そして先頭で迎えた7回の第4打席でDeNAの5人目、入江大生投手が投じた初球の151キロのストレートを完璧に捉え、56号ソロホームランを打ちました。
これで村上選手は、巨人の王貞治さんが昭和39年にマークしたシーズン55本のホームランを58年ぶりに上回り日本選手のシーズン最多記録を更新しました。
プロ野球記録は平成25年にヤクルトのバレンティン選手の打った60本で、村上選手は歴代単独2位です。
技術・精神面 ともに大きく成長
初めてホームラン王に輝いた去年の39本が少なく感じられるほど、ホームランを量産している村上選手。現状に満足することなく、理想のバッティングを追求してきました。
村上選手の打撃フォームで今シーズン大きく変わったのが、バットを握ったときのグリップの位置です。去年は顔の延長線上の高さにグリップがありましたが、ことしは顎の下あたりまで下げています。これで“トップ”と呼ばれるスイングを始める瞬間のグリップの位置が安定するようになったと言います。
村上選手は「去年まではどういうフォームでどういうスイングをすればいいのか追いかけてきたが、ことし“土台”が決まったという感覚がある」と語り、自分に合ったフォームを見つけ出した手応えをつかんでいます。
村上選手についてホームラン王を5回獲得し、三冠王にも3回輝いた落合博満さんは「トップの位置が決まるというのは、バッターとして非常に大事なこと。トップの位置が決まらないと、ほかのいろいろな動きが必要になる。本人が“土台”が決まったと言っているのは、下半身の力が上半身の動きにうまく連動するようになったということなのだろう」と話していました。
22歳の村上選手。4番には自分の成績がチームの勝敗に直結する大きな責任があります。村上選手は若くしてその重圧をはねのける心の強さも身につけました。意識しているのが、目の前の打席に全神経を集中させることです。その結果がどうであれ、すぐに切り替え、気持ち新たに次の打席に向かえるようになりました。
村上選手は「目の前で相手に集中して対戦できているし、悪いスイングもいいスイングも引きずらずに打席に立てている。去年まではこういう気持ちはなかった」と精神的な成長を実感しています。
技術面、精神面ともにひとまわり成長した今シーズン、5打席連続ホームランや史上最年少での通算150号到達など、ホームランに関する記録を更新してきた村上選手。55号を打ってから自身としては最も長い13試合、57打席ホームランを打てず苦しみましたが、見事、日本中が注目する重圧を乗り越え56号ホームランを達成しました。
【村上選手 打席詳細】
★7回ウラ 第4打席 ついに56号ホームラン
村上選手はノーアウトランナー無しの場面でDeNAの5人目の入江大生投手の初球の151キロのストレートをとらえ、56号ホームランを打ちました。
5回ウラ 第3打席はファーストゴロ
村上選手の第3打席は1アウトランナー無しの場面でした。
DeNAのピッチャーは4回からマウンドに上がった2人目の京山将弥投手。
1球目はアウトコース高めのストレートをファウル。
2球目は高めのストレートを空振りしてストライク。
3球目は高めのストレートをファウル。
4球目はアウトコース低めへのストレートを見送ってボール。
5球目は高めのストレートをファウル。
6球目はインコース高めのストレートを打ってファーストゴロでした。【打率は3割1分7厘に】
引退表明の内川聖一は5番ファーストで先発 第2打席に適時打
村上選手の直後に打席に入った内川選手は1アウト一塁二塁の場面で、レフトへタイムリーヒットを打ちました。
セ・パ両リーグで首位打者のタイトルを獲得した内川選手、ヒットを積み重ねました。
3回ウラ 第2打席はタイムリーヒット
村上選手の第2打席は1アウト一塁二塁のチャンスでした。
DeNAのピッチャーは先発の坂本裕哉投手。
1球目のアウトコースへのストレートを打って、レフト前にタイムリーヒットとなりました。
【打率は3割1分8厘。打点は133】
イムリーの村上「引退される3人に勝ちを届けられるように」
3回ウラにレフト前にタイムリーヒットを打った村上選手は「打ったのはストレートです。きょう引退される、内川選手、坂口選手、嶋選手の3人に勝ちを届けられるように勝てるように頑張ります」と球団を通じてコメントしました。
引退表明の坂口智隆は2番ライトで先発 第1打席でヒット
近鉄でプレーした最後の選手で最多安打のタイトルも獲得した経験がある坂口選手は、「坂口選手らしい」レフト前へのヒットを打ちました。
1回ウラ 第1打席はセカンドゴロ
村上選手の第1打席は1アウト一塁二塁の場面でした。
DeNAの先発は坂本裕哉投手。
1球目は真ん中のストレートを空振りしストライク。
2球目はアウトコース低めのストレートを見送ってボール。
3球目は真ん中付近の変化球を見逃してストライク。
4球目はアウトコース低めのストレートを打ってセカンドゴロ。
【打率は3割1分6厘となりました】
令和初の「三冠王」も期待
村上選手は先月13日にリーグトップとなる55号ホームランを打ち、日本選手では昭和39年の巨人の王貞治さんとシーズン最多で並んでいます。
村上選手は最終戦を残して、ホームランに加えて打点と打率もリーグトップで、令和初の三冠王も期待されます。
ただ、55号を打ってから先月30日の広島戦まで自身としては最も長い13試合、57打席ホームランを打てておらず、村上選手は2日に甲子園球場で行われた阪神戦を欠場しました。
チームは3日夜、本拠地の神宮球場DeNAとのレギュラーシーズン最終戦に臨み、村上選手は試合前の打撃練習でいつもと変わらず、力強い打球を飛ばしていました。
シーズン最多記録を更新する56号ホームランと三冠王の両方が期待される村上選手ですが、打率は3割1分7厘で、すでに全日程を終えた打率2位の中日の大島洋平選手は3割1分4厘2毛でわずか3厘差です。
村上選手は3日夜の試合には4番 サードで先発出場しています。
仮に3打数無安打でも最終的な打率は3割1分4厘8毛となり、大島選手を上回ることができます。
高津臣吾監督は村上選手の出場や起用について「きょうの状態を見て決める。三冠王を取るチャンスはないので、ぜひ取ってほしい」と話していて、指揮官がどういう判断をするのか注目されます。
節目のホームランは本拠地 神宮球場
記念すべきプロ初ホームランは、平成30年9月16日、神宮球場で行われた広島戦。ルーキーの村上選手は1軍に初めて昇格した、その日に先発出場し、初打席でホームランを打つ衝撃的なデビューを果たしました。
チームの4番に成長した村上選手は順調に本数を伸ばし▽おととし9月に通算50号▽4年目の去年9月には通算100号ホームランをいずれも神宮球場で打ちました。5年目の今シーズンも神宮球場で節目のホームランを量産。
▽8月2日の中日戦でプロ野球新記録となる5打席連続ホームランを神宮球場で達成しました。
▽8月26日のDeNA戦では史上最年少となる22歳6か月で通算150号に到達。
▽9月2日の中日戦では史上最年少でのシーズン50号をマーク。
▽さらに9月13日の巨人戦では日本選手で最多となるシーズン55号を神宮球場で打っています。
今季 球場別ホームラン数(10月2日現在)
神宮球場(本拠地) 22本
マツダスタジアム   8本
バンテリンドーム ナゴヤ 7本
横浜スタジアム   6本
甲子園球場     6本
▽東京ドーム     2本
▽PayPayドーム 3本
楽天生命パーク宮城 1本
合計 55本
村上宗隆 初出場初打席でホームラン
ヤクルトの村上宗隆選手は熊本県出身の22歳。
九州学院高校から平成30年にドラフト1位で入団した左バッターです。
力強いバッティングが持ち味で、1年目は、シーズン終盤に初めて1軍に昇格してプロ初打席で初ホームランを打ちました。
そして2年目にはレギュラーに定着。36本のホームランを打ち、新人王に輝きました。
3年目のおととしは全試合に4番で先発し、ホームランと打点でともにリーグ2位の成績をマークしたほか、最高出塁率のタイトルを獲得しました。
チームがリーグ優勝と日本一を果たした去年は、全143試合に4番で出場し、39本のホームランを打って初めてホームラン王に輝き、セ・リーグMVPにも選ばれました。
また、東京オリンピックにも出場して、日本代表の悲願の金メダル獲得に貢献しました。
5年目の今シーズンも不動の4番として開幕からホームランを量産し、6月から8月にかけては3か月連続で月間MVPを受賞。
中でも22歳6か月で迎えた8月は、5打席連続ホームラン、史上最年少での通算150号ホームランといったプロ野球記録をマークしました。
シーズン終盤の9月も好調を維持し、2日に史上最年少でホームランが50号に到達。
13日に日本選手で最多となる55号を打ち、王貞治さんに並んでいました。