以下日経新聞よりの転載です。
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藤井聡太八冠が初の失冠 叡王戦、伊藤匠七段が制す
2024年6月20日 18:33 (2024年6月20日 21:08更新)
将棋の第9期叡王戦五番勝負第5局が20日、甲府市で指され、挑戦者で後手の伊藤匠七段(21)が藤井聡太叡王(21)=王座・竜王・名人・王位・棋王・王将・棋聖との八冠=を破り、対戦成績を3勝2敗とし初タイトルを手にした。藤井八冠は初めての失冠で、全タイトルを独占する八冠時代は約8カ月で終わった。
対局を終えた伊藤新叡王は「これまでのタイトル戦は厳しい戦いが続いていたので、藤井八冠相手に結果が出て良かった」と淡々と語った。藤井七冠は「(失冠は)時間の問題だと思っていたので、これからまた頑張りたい」と疲れた様子で話した。
藤井七冠は2020年に史上最年少で初タイトルの棋聖を獲得。以降も負けなしでタイトル奪取と防衛を重ね、23年秋には8つあるタイトルのうち唯一手にしていなかった王座を獲得し前人未到の全八冠制覇を果たした。以降もタイトル戦無敗を続け、24年2月の王将防衛で20連勝とし、故・大山康晴十五世名人が持つタイトル戦連勝記録を58年ぶりに抜いた。さらに直近の名人戦でも初防衛に成功して連勝記録を22に伸ばしていた。
叡王戦の最終局で伊藤匠新叡王(手前)に敗れ、感想戦で対局を振り返る藤井聡太七冠(20日、甲府市)
これまでのタイトル戦ではスコアが接戦になることもほとんどなく、最終局にもつれこんだのは一度だけ。だが今回の叡王戦五番勝負では第1局に勝利したものの、第2、3局と連敗し初めて先にカド番に追い込まれた。第4局でタイに戻したが、最終第5局は一進一退の攻防の末、最後は伊藤七段の反撃が鋭く、粘りきれなかった。
伊藤新叡王は3度目の挑戦で初タイトルを手にした。23年度に竜王戦と棋王戦で藤井八冠に挑戦したが、いずれも1勝もできずに敗れていた。