2013年霜月便り

2013年霜月便り
こんにちは。
台風28号が去って、ここ数日は秋らしい穏やかな日が訪れています。29号はまるっきりそっぽへ進んでいるようなので安心ですが、今年ほど天候に纏わる話題が語られた年は珍しいのではないかと思います。自然災害は常に身近に起こるものだとわかっていながら、自分にはそんなことは起こらないだろうと都合よく考えてしまいがちです。自助、共助、公助と都合よく言葉を使い分けても仕方がありません。基本は、災害に対する意識の持ち方と備えなのでしょうが、それでも結果が保障されているわけではないので厄介な話です。
大型台風の合間をぬっての秋の農作業でした。サツマイモの芋ほりを2回に分けてやったのですが、まだ一畝(ひとうね)残っています。今年の芋の出来は夏場の日照りでどうなるかと心配しましたが可もなく不可もなくまあ平年並みといったところでしょうか。例年は戸塚から野菜の直売に来ている農家から苗を分けてもらっていましたが今年は6月に行った東北の温泉旅行のどこかの道の駅で偶々見つけたベニアズマ
60本を植えつけたものでした。そんなこともあって芋の出来が気になっていましたが味は良かったとお世辞の声もあり、まあ良しとしましょう。この時期ハヤトウリが収穫時期で今がまさに旬なのです。大豊作なので、あっちこっちに差し上げると言っていますが通常は市場に出回るような野菜ではないので知らない人が多いのも事実です。畑の開墾時に出てきた瓦礫の山に雑草が生え、さらにその上をハヤトウリの蔓が覆いゴロゴロ実がなっているといった有様です。たくさん実を付けるので別名「千成瓜」とも言います。この瓜は霜に弱いのですが、常温で保存が利くので重宝な食材と言えるでしょう。所詮味のない瓜なので煮る、炒める、和える、漬ける等何でもござれですが料理人の腕が試される食材です。旬と言えば9月初旬に植え付けた分葱も大きく育ち野菜高騰の折結構重宝に使っております。失敗はタマネギの苗がうまく育たず今年は苗を購入せざるを得ない様です。
100均の種が入荷せず、ちゃんとした種を使ったのが敗因なのかもしれません。ノラボウ菜もよく育ったのですが全面虫食いだらけで取って食す気にならないほど虫だらけ穴だらけといった有様です。農薬は一切使わないのでこれもやむを得ず時期をずらして蒔き直しということになります。少し寒くなれば虫の発生が抑えられるだろうとの読みですが、あまり遅いと発芽せずとの兼ね合いなのです。10月下旬から11月初旬は豆類の種蒔きのタイミングでもあります。あまり早く蒔くと育ちすぎて霜にやられてしまうし、遅すぎると発芽しません。10年も百姓をやっているとそれなりにノウハウもたまりますが、ホビー農業で一代限りということでこれも致し方ありません。今回は農事便りで紙面が終わってしまいました。災害以外は格別取り上げるようなテーマもなかったということにしましょう。
2013年11月1日