2019年弥生便り

皆様

春の訪れを感じさせる風が吹き出しました。
まだしばらくは寒暖の差が激しい時期かと思いますが
油断しないよう健康に留意しましょう。
弥生便りお届けします。

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2019年弥生便り
 こんにちは。やっと春らしい日が続くようになりました。先月は政治がテーマだったので今月は経済かと、経済となれば身近なのは株式投資です。株式投資を本格的に始めたのはリタイアー後ですがその前から小遣い銭稼ぎ程度と持ち株会による勤め先の自社株買でした。当初は預貯金と同じと考えていましたが、結果的には地獄と天国といった感じです。2002年に定年(当時60歳)でリタイアーしたのですがその時、持ち株会で長年に渡りしっかりため込んだ自社株がなんと38円まで下落、これには墓場まで持っていかねばと腹をくくりました。平均購入価額が308円程度ですからなんと270円の評価損です。最終的には3年後に450円で売却できたので今度は天国に駆け昇りました。当時の株の売買は現在のネット環境とは全く異なり、いちいち証券会社に電話すると言うかなり不自由な状況でした。成功・失敗を繰り返しながらもしつこく続け、儲けはすべて再投資に回してきました。サラリーマンはリタイアーすると収入の道は不労所得の年金のみ、後はわずかな蓄えと退職金の食いつぶしです。年金と退職金の食いつぶしでは悠々自適など夢のまた夢で、何とか収入を計らねばと思いますがこうなると二度のお務めはしないと決めてのリタイアーなので更なる「不労所得」は、居ながらにしてできる株式投資しかないとの必然的帰結です。当然リスクはありますが、低金利時代の銀行預金ではわずかな蓄えは減る一方でそれこそリスクの抱え込みです。年金だけで生活できればそれはそれですが全く難しいと言わざるを得ません。「投資家」としての実体験的リスクの最たるものは人並みですがリーマンショックによる株価大暴落でした。2008年9月15日(月)にリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことがその発端です。米国で生じた金融危機は、一瞬にして世界の金融市場を動揺させ、連鎖的に世界的な金融危機が発生しました。NYダウ平均株価は急落し、約6か月後の2009年3月6日には、リーマン破綻前日の9月12日(金)と比べ▲43.4%の6,469.95ドルまで下落しました。2008年9月15日(月)日本は敬老の日で休日でした。そのため、株式市場に影響が出たのは翌日の9月16日で、その日の終値は前日比605.04円安(▲4.9%)の11,609.72円でした。日経平均が1日5%近く下がった歴史的な暴落の始まりでしたが、意外にも1日の下落率としては、歴代の20位にも入っていませんでした。しかし、その後の日経平均への影響は深刻さを増していきます。日経平均は、その後の日本の深刻な景気後退を予感させるかのように、下落し続けます。わずか1か月半後にリーマン破綻直前比▲41.4%の7,162.90円に下落します。その後上昇、下落を繰り返す不安定な状況を経て、ついに2009年3月10日に7,054.98円の大底をつけました。現在、サブプライム問題が表面化してからほぼ10年が経過しています。最近、株高は今後1〜2年は続くだろうという意見まで出てきましたが、だがしかし、過去30年間、株価暴落は約10年毎に生じており、バブル崩壊の直前1〜2年は株価が比較的安定して上昇していますので油断は禁物です。当方の損害と言えば、売買記録によると2009年から2012年までの4年間はじっと我慢に我慢で何も動けないという状態で、評価額は投資額の6割まで激減していました。その後株価が持ち直し2013年1月にやっとチャラになった感じでした。当時の稼ぎはもっぱら譲渡益中心でしたが、ここ1~2年は高配当株に移行、ボチボチですが小遣い稼ぎ程度にはなっています。楽観視はしていませんが、小金を動かすことと世界の動きを注視することで今のところボケ防止機能がそれなりに働いているのではと思っています。
2019年3月1日  
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<参考>   
               株価暴落の歴史
ブラックマンデー 1987年  
10月19日月曜にアメリカニューヨーク証券取引所で起きた、株価の暴落のことを指します。ダウにひきずられる形で、世界的な株安となりました。


バブル崩壊(*期間内の暴落)1990年
好景気を維持していた日本のバブル経済が、日銀の公定歩合引き上げなど様々な要因から破綻し、景気が急速に後退した出来事を指します。


阪神・淡路大震災1995年
1月17日AM5:46、兵庫県南部で大規模な地震が発生。その損害は10兆円規模となり、日経平均も一時的に大きく下げました。


ITバブル崩壊(*期間内の暴落) 2000年
アメリカを中心にIT関連の株価が急上昇した後、短期間で急落したことを指します。日本経済は不況の中にあったので、それ程大きな影響はなかったといわれています。


アメリ同時多発テロ(9.11) 2001年
アメリカで4つのテロ事件が同時多発的に起こり、それに端を発し世界中で株価が下落しました。


ライブドアショック 2006年
1月16日、証券取引法違反容疑で、東京地検特捜部がライブドア本社に強制捜査を行い、これを受けて市場全体が急落したことを指します


村上ファンド代表逮捕 2006年
ニッポン放送株でインサイダー取引をしたとして、村上ファンドの代表が逮捕されたことを指します。


サブプライムローン問題 2007年
2007年末からアメリカの住宅バブルがはじけ、住宅購入用途向けのサブプライムローン不良債権化が起こったことを指します。サブプライム関連の証券化商品を多く抱えたリーマンブラザーズなどは、一気に財務内容が悪化し、リーマンショック(破たん)へとつながっていきます。


リーマンショック 2008年
9月15日、アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことで起きた、世界的な経済危機のことを指します。


東日本大震災 2011年
東北地方で起きた、大規模な地震災害。原発の爆発など被害状況が明らかになるにつれ、海外投資家の売りが殺到し日経平均は下落していきました。


日銀金融緩和(5.23ショック)2013年
日銀が大規模な金融緩和を実施したこと、バーナンキ議長が金融緩和縮小を示唆したことで、起きたといわれている暴落。


チャイナショック 2015年
8月11日の人民元切り下げに端を発し、為替相場の変動から上海株が急落。それに伴い世界の株式市場が連鎖的に株安へと向かいました。


ブレグジット(イギリスEU離脱)2016年
イギリスのEU離脱のことを指します。2016年6月23日に国民投票が行われ、EUの離脱が決まりました。


トランプショック 2016年
2016年11月9日アメリカ大統領選において、事前の予想を裏切る形でトランプさんが勝利したことで、世界マーケットに混乱を与えました。
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この様に暴落は繰り返し起きていますが、じたばたせずどのように対処するか、素人はただただ時の経過をじっと待つばかりというのも対処法の一つの答えではあります。どこで見切るのかある程度の予測は可能だとは思いますが、個別投資先企業への影響は日頃の研究しかないのではと思っています。株価は一種の人間行動指数なので関心は尽きません