2007水無月便り

こんにちは。

 もう6月です。今年も田植えが終わりましたと言いたいところですが今年は一寸遅れていて昨日から始まり現在進行形です。今日はやはり腰に来ていて当初の予定通りカミサンにバトンタッチ、いよいよ高齢者を意識せざるを得ません。葉山山里会という援農ボランテイアも5年になりますが田植えはメインイベントの一つです。舞台は葉山の千枚田といわれる葉山町上山口の棚田です。70枚弱の田圃の田植えで7割方は機械で植えますが、1枚1枚の田が小さい為どうしても隅は手植えになります。田植えは1年に2~3日ですが5年もやっていると体で要領がわかってきたように思います。会のメンバーは20名強ですが平日の農作業参加者は12~3人で60代前半は若手の部類で、重要な働き手でもあります。元サラリーマン、専業主婦等様々でともかく百姓大好き人間ばかりのようです。農作業は重労働ですが、無理をせずそれぞれが自分のペースで何らかの作業を見つけ出してやっています。休耕地を開墾し直し、学習用の専用畑も持っています。ジャガイモ、サトイモ、タマネギ、カボチャ即ちあまり手がかからない作物を作っていますが収量は本職が驚くほどで均等割り、要するに山分けでお土産になります。タウン誌の取材に応じたら、かなりの額の寄付を受け、それで農機具を購入、専用農機具までも有すボランテイアグループに成長してきました。援農としての作業は田植えの他、サツマイモの植え付け、田圃の草取り、稲刈り、脱穀、大根の間引き、1500本の大根の収穫及びタクアン用に洗浄と日干し、ワイン用青夏みかんの収穫、竹の子用竹林の整備、年末は農家の好意による収穫したもち米での餅つきで1年の締めを行います。そのときに正月用しめ飾りやお飾りの作り方を教わりますがこれは何回教わってもすぐ忘れ、毎回同じことを聞くはめになっています。何が大変かというと真夏の炎天下の田圃の草取りではないかと思います。並んで田圃に入り草を取り出すとマイペースというわけにいかなくなります。稲刈り、脱穀も機械がやりますが山地で狭隘な棚田の労働の最たるものは運搬です。鉄鋼も運搬業でしたがこういった土地の百姓も運搬業の何物でもありません。

 我が農園もいよいよジャガイモ、タマネギの収穫期になりましたが今年も出来はまずまずで、約半年間の自給自足体制にはいります。5月は豆類が収穫期で今年もツタンカーメンの豆、キヌサヤ、特にソラマメが豊作で毎日食しました。イチゴも未だ収穫できています。トマトは結局大玉の桃太郎48本、中玉のレッドオーレ16本、ミニ16本合計80本を定植しましたが最盛期は自家消費には多すぎるのが目に見えており、近所に配りまくって処分します。これからサツマイモ100本の植え付けが待っています。サツマイモといえば昨年収穫した芋が保存に成功し現在も天麩羅の材料に使われています。どういう保存法かお教えしましょう。サツマイモは熱帯性の植物で低温に弱いので保管は、温度13℃・湿度90%くらいを保つようにするのが理想ですが家庭では意外に難しく過去毎年失敗してきました。土中保存が理想で地温はその地方の年平均気温とほぼ等しく、湿度も90%以上ですが防空壕を掘れる様な場所があればいいのですが先ず不可能です。今回の我が保存法ですが、10月に掘り出して良さそうな芋を泥つきのまま一つ一つ4つ折り程度の新聞紙で包みます。それを発泡スチロールの箱にきっちり隙間無くつめこみ蓋をして暖かい室内に置きます。湿度90%はたもっていませんが、この方法で一つも腐らせることなく今年は冬を越せました。一つづつ包むのは一寸手間ですが一度試してみてください。さて畑ですが、キュウリ、カボチャ、インゲンも定植しましたが、ナス、ナタマメは育苗中、その他トウモロコシは育苗用のポットに96粒の種を蒔いたところです。菜園も繰り返し栽培していると完全に自分流の方法論が出来上がってきます。40坪程度の畑を連作を避けながら使いまわしてゆくのも結構面白いものです。

   2007年6月1日