大谷翔平 2桁勝利 2桁ホームラン 達成 2年連続 大リーグ史上初

いよいよベーブルースを抜きました。快挙達成です。例によってNHKニュースよりの転載です

----------------------------------------------------------------------------------

大谷翔平 2桁勝利 2桁ホームラン 達成 2年連続 大リーグ史上初

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が9日のジャイアンツ戦で今シーズン10勝目を挙げ、ホームラン40本と合わせて2年連続で「2桁勝利、2桁ホームラン」を達成しました。2年連続での達成は大リーグ史上初の快挙です。

記事後半では、記録の上でも「史上最高の二刀流選手」となった大谷選手のここまでの投打の歩みを振り返ります。

目次

    《試合概要:2年連続で“2桁勝利 2桁ホームラン”達成》

    注目

    大谷翔平「勝ち星 あまり気にしすぎることなくやりたい」

大谷選手は前回の登板では、右手中指のけいれんのため4回を投げ終わったあとマウンドを降りましたが、その後もバッターとして試合に出場し続けていて、9日は、本拠地アナハイムで行われたジャイアンツ戦に先発ピッチャー兼2番・指名打者で先発出場しました。

中5日で登板した大谷選手は、1回、先頭バッターからカットボールで空振りの三振を奪ったあとフォアボールを出しましたが、後続のバッターには味方のファインプレーにも助けられてヒットを許さず、立ち上がりを無失点で切り抜けました。

2回は、ツーベースヒットとフォアボール、それに味方のエラーで1アウト二塁三塁とピンチを招き、犠牲フライを打たれて1点を先制されました。

4回と5回は、いずれも3人で抑えて追加点を許しませんでした。

1点をリードされたまま迎えた6回は、先頭バッターにフォアボールを与えたものの、続くバッターは、セカンドゴロのダブルプレーに打ち取るなど粘りを見せて、この回も無失点で抑えました。

エンジェルス打線は6回ウラ、ノーアウト二塁で大谷選手に第3打席がまわり、申告敬遠のフォアボールで一塁二塁となり、3番のドルーリー選手がタイムリーヒットを打って同点に追いつきました。

そして4番のムスタカス選手がスリーランホームランを打ってエンジェルスが4対1と勝ち越したため、大谷選手は勝ち投手の権利を得ました。

ムスタカス選手 迎える大谷選手

大谷選手は7回のマウンドに上がらず、ここでピッチャーでは交代し、球数が97球、打たれたヒットが3本、フォアボールが3つ、三振5つを奪って、6回1失点となりました。

バッターでは6回の打席のほか、1回の第1打席と3回の第2打席がいずれも三振、8回の第4打席はフォアボールで、この試合は2打数ノーヒット、フォアボールが2つで打率が3割6厘となっています。

試合は4対1のままエンジェルスが逃げきって大谷選手が10勝目を挙げ、ここまでのホームラン40本と合わせて2年連続で「2桁勝利、2桁ホームラン」を達成しました。

大谷選手は昨シーズン「野球の神様」と言われるベーブ・ルース以来、104年ぶりに2桁勝利、2桁ホームランに到達していて、2年連続での達成は大リーグ史上初の快挙です。

 

大谷翔平「勝ち星 あまり気にしすぎることなくやりたい」

試合後、大谷選手はピッチングについて「なんとか6回まで投げたという感じ。内容的にはそこまで良くなかったが、その中で勝ったというのは結果オーライというか、良かったところだと思う」と振り返りました。

2年連続での2桁勝利には「勝ち星は援護がないとつかないし、投手としてのメインの評価ではないと思う。あまり気にしすぎることなくやりたいと思う」と話し、プレーオフに向けては「すごく可能性が高いというわけではないが、可能性がある限り、諦めるということはない」とまっすぐに前を向いて答えました。

疲労の蓄積について問われた場面では「連戦の最後というのもあるし、疲労はみんなピークくらいじゃないかと思う。あした休みを挟んでどんな感じなのかを確認しながら、もちろん休みが必要なら休むことも仕事として大事かなと思う」と話していました。

 

“史上最高の二刀流選手”に

「野球の神様」と言われるベーブ・ルースも成し遂げていない2年連続での「2桁勝利、2桁ホームラン」の偉業。この「ダブル2桁」到達は去年と同じ8月9日で、シーズン116試合目での達成は去年より5試合遅いペースですが、ホームラン数は去年の25本から40本と大きく伸ばしていて、ことしは三冠王も狙える位置につけています。記録の上でも「史上最高の二刀流選手」となった大谷選手のここまでの投打の歩みを振り返ります。

昨シーズン、ピッチャーとして15勝9敗、バッターとしてホームラン34本の成績をマークした大谷選手。去年2桁ホームランに到達したのは開幕から49試合目の5月29日。

10勝目を挙げ「2桁勝利、2桁ホームラン」を達成したのは、111試合目の8月9日のアスレティックス戦で、この時のホームラン数は25本でした。

今季10号ホームラン(5月18日)

今シーズンはホームランを打つペースが上がり、2桁ホームランは開幕から45試合目の5月18日にクリアしました。

6月には月間15本を打つなど、ここまでホームラン王争いを独走する圧倒的なパフォーマンスで、10勝達成時のホームラン数は40本。シーズンでは55本ペースで、自己最高の46本を大きく更新する勢いです。

一方、ピッチャーとしては昨シーズンはオールスターゲーム前の7月13日に9勝目を挙げて王手をかけたのに対し、今シーズンは5月に右手中指の爪が割れた影響もあり9勝目をあげたのは大リーグで初めての完封勝利をあげた先月27日でした。

ここまで休養したのは、わずか2試合で、最近は筋肉のけいれんが相次ぐなど疲労を抱えながらのプレーが続いていますが、オールスターゲーム後のシーズン後半は3勝1敗と状態を上げてきています。

今後も中5日のローテーションを守れば今シーズンはあと8試合に登板する予定で、昨シーズンの15勝を上回る可能性も十分にあります。

“野球の神様” ベーブ・ルース

野球の神様、ベーブ・ルースレッドソックスに所属していた1918年に、23歳で13勝とホームラン11本をマークして「2桁勝利、2桁ホームラン」を達成しました。

大谷選手も同じ「ダブル2桁」ではありますが、ホームランは2年連続で30本を超え、惜しくも10勝に届かなかったおととしも9勝、ホームラン46本と大リーグでも前例のない異次元のパフォーマンスを続けています。

まだ29歳。

名実ともに二刀流選手として史上最高となったいま、投打ともにトップレベルを維持する大谷選手にとっては「ダブル2桁」の偉業すらシーズンの通過点の1つにすぎません。