2015年弥生便り


各位
 こんにちは。待ちに待ったというほどではありませんがようやく日差しが春らしくなってきました。
寒いので家の中にいることが多かったこともあり、身近な事をということで歳相応のテーマ(老後対策1・2)を考えてみました。超長文の付録を付けましたが読後感(粗探し)いただけるとうれしいです。
尚、PCトラブル(PCがコーヒーを飲んでしまいました)対処のため定例日より3日遅れになってしまいました
ことお詫びします。
お蔭でPCの新規購入、データー再現等えらい散財でした。まだクタバッタ訳ではありません、念の為。


2015年弥生便り
こんにちは。
待ちに待った春ですね。今回はリタイアー後の老後対策その壱「友達より仲間」を考えてみました。報道2001と言う番組に三遊亭圓楽が出演していました。この時間帯よく観る番組です。なぜ報道番組に落語家が出演するのか、どういう役回りなのか、番組の内容と併せて観るとそれはそれで結構楽しめます。圓楽さんとは妙なご縁があります。先代の圓楽さん(五代目三遊亭圓楽)の息子さんが姪の旦那さんと言うご縁です。笑点と言う番組を毎週必ず見るようになったのは姪の結婚相手が先代の圓楽さんの息子さんと言うことを聞いてからです。それまでもその時その時に応じて観てはいましたが優先順位は低かったように思います。先代の圓楽さんとは二度身近にお会いしています。一度目は姪の結婚式で式の直前それぞれの家族の紹介という形でお会いしました。もう一度は姪の父親、すなわち義兄(カミさんの実兄)のお葬式の時であります。身近に見たというだけで話し込んだという訳ではありません。また今の圓楽さん(6代目)は先代の圓楽さんのお葬式の時「生」で見たのが初めてで、今現在「生」で見たのはその時だけであります。前置きがやたら長くなりましたが、番組終了直前に「友達より仲間がいる」といったのが妙に耳に残りました。ご存じのように笑点では圓楽は友達が居ない、出来ない人間の最右翼と言うことでの役回りをしています。友達と言う言葉には含蓄があり、当事者間の関係は当事者間でしかわからないまた踏み込めない関係が存在します。仲間と言う関係は友達の関係とは異なった関係で、共通な、例えば趣味、組織、地域等で繋がっている状態というのが仲間の持っている意味合いが強いと思います。友達と言うのは、親友、幼友達、親には言えないけど打ち明けられる相手、心の友と言ったような関係を言うことが多いと思います。報道2001のその時の番組のテーマが残債地獄、老後破産、孤独死、と言ったような歳をとって初めて実感できるようなかなり深刻なテーマでありました。圓楽さんの番組での役回りは、例えば昔の親子の関係はどういったようなとの質問を向けられると、咄嗟に落語の小噺やら自分の創作小噺などで表現すると言った役回りをうまくこなしていました。さて肝心の本題ですが、友達がいないとか、少ないとか言いますが、歳をとるとそういった友達より身近に集える仲間がいることが第一で、友達は出来なくても仲間は努力次第でいくらでも出来る、仲間がいないのは本人の努力不足と言われてもしょうがない、というのが「仕事一筋男」の老後環境なのだろうと思って間違いありません。
今月の農作業ですが、ジャガイモの植え付けがとっかかりとなります。冬場に天地返しをした畑に植え付けます。少し暖かくなった頃合を見計らっては、春夏野菜の苗づくりのための種蒔きです。良い苗を作るのは結構手間で購入した方がマシと思うようになってはいけません。ホビー農業はやはり土作り、苗づくりから手間暇かけて楽しむ農業で商売ではないのです。農業団体の大改革が叫ばれています。深く知れば知るほど抜け道が多く、既得権益を守ろうとする側と今のままでは農業が衰退するとの危機感を強く持つ側とが激しく対立し、簡単ではありませんが、改革第一歩をやっと踏み出したとの理解にして置きます。ではでは御機嫌ようさようなら。
2015年3月1日  

2015年弥生便り付録
老後対策その壱は「友達より仲間」でしたが、老後対策その弐は皆さんが関心あるところなので4300文字弱のかなりの長文をいとわず目いっぱい持論を展開しました。特に定年が見えてきた世代には必読です。敢えてお断りしておきますがこれは是非を問うているのではなく、貴方がどう考え、どう行動するかです。「仕事一途人間」がリタイアーした時の経済状態すなわちスタート時点の資産とその運用でその後の老後の経済状態にそれなりの差が出てくるということを考えてみました。年金だけが唯一の収入で後はわずかな蓄えを食いつぶす老後を取るか、何か他の方法はないのか考えましょうということです。現役時代の歴然たる実力差とは別な格差が顕著に出てくるのがリタイアー後かもしれません。必ずしも現役時代の実力=老後とはなりません。ピケテイによれば資本主義社会では格差は広がる一方です。「入」が少なければ「出」を制するしかないのですが加齢より、消費のスピードの方が圧倒的に早いのです。病気にでもかかれば加速度的になるでしょう。資本主義は良くも悪しくも持てる者の味方なので持たざる者は麦飯を食うしか方法が無いのでしょうか。そうではなさそうです、リタイアー直後、まず第一に不労所得を考えろと言いたいのです。リタイアーは、同時に働いて稼ぐという収入源が皆無になることを意味します。不労所得と言ったら大方は悪いイメージをお持ちになりますが、不労所得以外には収入の道がないのです。不労所得にもいろいろありますがその最たるものは年金でしょう。年金と言う不労所得とわずかな預貯金だけで快適な老後が過ごせるでしょうか。話を単純化するために一般的なサラリーマンの場合の年金の多寡はあまりなく、差があっても現役時代の年収差程ではなく、謂わば誤差のうち程度でしょう。許容差かどうかは色々ありそうですが、サラリーマンの場合、スタートラインはほぼ同じでも大きな差が出る要因は何かを考えてみました。親の遺産か、自らが取得したかは別にして所有する不動産(土地・家)の格差は残念ながらもう縮まることはないでしょう。少しまとまった資産といえば退職金だけです。食いつぶすか、運用して増やすかこの選択で格差が生まれて来ます。現役時代に①貯蓄性向が強い人②投資行動を好む人③浪費が多かった人、概ねこのぐらいの分類になろうかと思いますがこの資質がさらにまた格差を生んでゆきます。長年一緒に連れ添った奥さんの資質も大きく影響することはもちろんです。現役時代は月々の収入と少しまとまったと言えるのはボーナスぐらいでそれももらう前から使い道が決まっているようなお金で、子育て、奥さんの機嫌取り、自分のストレス解消等言わばカスカスでやってきました。サラリーマンが少しまとまった現金を手にするのは第一の人生最後の退職金ぐらいしかありません。宝くじならいざ知らず、競馬の当たり金(配当)以上のお金はなかなか手にすることが出来ないのがサラリーマンの現役時代の懐(ふところ)実態です。①の貯蓄性向の強い人はもらった退職金はまず定期預金か、精々国債を買うぐらいの行動に出ます。③の浪費体質の人は奥さんに全部預かっとくと言われ取り上げられてしまうのがオチでしょう。①も本人と言うより奥さんに渡して処理を頼むといった方が正確かも知れません。結論的には②の投資に興味があり、奥さんより少し我が強い人がどういう行動に出るかで先々の格差を縮められるのだということは言うまでもありません。夫婦間で財布の実権を握っているのは概ね7:3で女性だそうです。旦那名義の退職金でも恐妻のもとではすべて預金に回り、投資などには一銭も回ってこないでしょう。何せ元本保証でないと納得しないのが怖い奥さんです。始末屋の奥さんより少し欲張りの奥さんの方が良いかもしれません。投資と言うのは賭けや投機とは本質的に異なります。リスクもありますがそれなりの利益も得られます。まとまったお金を何に投資(運用)するかで、まさにこれはリタイアー後の不労所得が得られるかどうかにかかって来ます。投資対象は色々ありますが現役時代、自分への投資をしてきた人、毎晩飲み歩いていても単なるストレス解消型の浪費もあればそうでない飲み歩きもあったのです。リタイアー後の投資は少なくともある程度の余裕でやらないとうまくゆかないのではないかと思います。ギリギリの中では無理をしたり、賭けをする頻度が多くなります。目標も最初は小遣い稼ぎ程度で良いのでしょうが、資本主義の社会は元手の多寡で格差拡大が顕著です。再投資を重ねるうちに期間に応じて取り分も確実に変わります。所詮不労所得なのであまり大きな顔は出来ませんが、それはそれとしてうまく消費をすれば「世のため人のため」にもなると言えるでしょう。投資対象はと言えばやはり株式投資でしょう。株価はある意味社会現象を指数化したものと言えます。国内のみならず世界の動きが指数化されます。従って株式投資は八方注意が必要で目先だけでなく先々の読みも必要でウカウカしてはいられません。ボケ防止と言ってきた所以です。重点投資か分散投資ETFやREITのような投資もあれば、本来の企業への投資もあります。現役時代は株など買う余裕もなく、ただただ忠誠心のみから、半ば貯金代わりに自社株を持株会経由で購入していたぐらいでしょう。株式投資は退職金を手にしてからの勉強では遅すぎます。まず定年退職が見えてきたころから訓練が必要です。パソコンは必須アイテムで、表計算ソフトとインターネットは会社人間なら改めて勉強せずとも充分身に着いています。さて訓練ですが、日本経済新聞の無料サイト「銘柄フォルダ」でシュミレーションをすることをお勧めします。まとまったお金が例えば1000万円入ってくるという前提でシュミレートします。1000万円を何に投資するかよく考えましょう。ここが考えどころなので適当ではいけません。少し時間をかけ勉強すれば実際お金が入ってきたときにすぐに役立ちます。分散か集中かどう分散するかどの程度の期間を見るか等々の答えを登録します。銘柄選びは売買差益だけでなく配当や分配金も考慮します。例えば3銘柄各1000株計600万円相当、残り200万円をREIT10口に200万円はETFでというように初期登録します。もちろん全部自社株にでも良いのですが、これではシュミレーションになりません。株式投資人間性が出るのが「買」ではなく「売り」です。安いところで買って高いところで売る、当たり前のことですが、いざ売る段になるとモコモコと欲がもたげてきます。もうちょっと待ったらもう少し儲かるのではないかとぐずぐずします。気が付いたら後の祭りでタイミングを逸してしまいます。こういった心理状態の変化も大事な訓練です。こうして日々の実際の株価をみながら、売ったり買ったりの繰り返しで、その時々の資産状態が評価益や評価損と言う形で出て来ますので定期的に別表に記録します。仮想実現損益を計算したりしながら1~2年もやれば自分の力量のレベルが自ずとわかるようになります。1年後に1000万円の投資が1100~1200万円ぐらいになっていたら自信が持てるでしょう。DAYトレーダーを勧めているわけではありません。間違ってもそっちは止めておいた方が身のためでしょう。それはプロの世界だからです。株式投資のこのシュミレーションは100万円単位のお金を動かしたことが無い人間の訓練なのですが、本気でやれるかどうかはなはだ疑わしいのです。実際に金が動かないのでつい適当になってしまいます。まさに落とし穴なので気を付けねばなりません。いい加減だと訓練になりませんし実際になるとビビってしまいます。迷いなく自信を持って大金を動かせるかどうかが試されます。本番時はクリック一つで大金の移動が行われます。一喜一憂している様では素質が無いと言わざるを得ません。大金の定義も人それぞれですが株式投資の場合はやはり最低500万円できれば1000万円ぐらいの資本金は欲しいものです。尚、このシュミレーターは手数料と税金は考慮されていませんが現実はこれが重くのしかかってきます。頻繁の売り買いはただただ証券会社を儲けさせるだけですので注意が必要ですし、短期勝負ではなく本来の投資活動である長期戦が本道でしょう。こういった訓練を事前にしておき、いざ退職金を手にしたら、迷わず投資行動に出るのです。不労所得で稼ぐのも楽ではありません。不労なので汗はあまり流しませんが冷汗は自然に流れ出てきます。不労ではあっても不勉強ではいけません。会社で大金を動かしている者でも所詮会社の金で、いろいろなチェックが入ってのことなのです。自らの手で自らの責任で大金を動かせるかどうかやはり1~2年の訓練が必要です。すでに退職してそれなりの生活をされている方はもうリスクを伴う投資行動は止めておいた方が良いでしょう。これから定年を迎える方、もう2度目の宮仕えはせず、わが世を謳歌すべく期待に胸を膨らませている方は是非この訓練を徹底的にやってみたらかなりの格差を縮めることが出来るかもわかりません。株式投資の功罪は色々ありますがもうけ過ぎると健保の自己負担が1割から3割になってしまいます。年金だけが収入の場合の健保負担割合は少ない方の適用だと思いますが、収入に応じて負担割合が多くなります。株価は常に変動していますから、ある日何も悪いことはしていないのに、突然に、まさに忽然と保有資産の評価額が2~3割消えてなくなります。もちろん逆もあります。ここで慌てず騒がずにいられるか、人間性が試されます。損切も大事で、いつまでも値上がりを待っても何時になるかわかりません。良いころ加減のところで諦めてその資金で別な運用をする。種々のテクニックを駆使し最大限の不労所得を確保します。低金利の時代にどう不労所得を最大にできるかです。ところでそういうお前の成績はどうなんだ、それによっては耳を貸そうと思うのが人情です。まあ「ヒミツ」と言うことにして置きますがあくまで結果論ですが定期預金よりかなりましと言っておきましょう。ここにきてITバブル以来の株高と言う運もありますが、いつまで続くのか、騰落レシオは、トレンドは、等々専門家は色々言っているようですが所詮よくわからぬ世界でもあります。とはいっても実体経済(企業業績)と個人の消費動向如何なのでしょうが。                       2015年3月1日